2011年9月2日金曜日

福島県におけるEMによる放射能対策の成果(中間報告)


第48回 福島県におけるEMによる放射能対策の成果(中間報告)



 前回は、津波で被災した地域の除塩対策の成果について述べたが、本DNDの39回と40、41、42、46回と船井幸雄.com(4月11日、5月10日、6月10日)、Webエコピュア等々でEMによる放射能対策や内部被曝の解決策について、多数の情報を発信し続けてきた。

 放射能は逃げも隠れもせず、EMを撒いた後に経時的に計れば分かること、といっても、関係の行政は全く動く気配がなかったため、計画的避難区域となった飯舘村のブルーベリー園(24a)で、公式に関係者の了解の下に、EMによる放射能対策の試験を行った。

 同時に福島県内のEMボランティアに協力してもらい、校庭や自宅などにEMを散布し、自主防衛的な放射能対策を実施した。更に福島県には、かなり以前からEMを活用している農家が多数あり、放射線量の高い地域の農家に協力してもらい、その結果に基づいて、効率の良い放射能対策を確立することになった。私は8月5日に現地入りし、関係者との情報交換を行った。今回は、これまで得られた成果を報告し、今後の放射能汚染の根本的な対策に寄与したい。

1.飯舘村の結果
 細かいデータは9月か10月の最終段階で報告したいが、実験の概略は以下の通りである。約24aのブルーベリー園を、EM処理区と無処理区に分け、EM処理区は光合成細菌を20%添加したEM活性液を週に2回、10a当り換算で100L散布する区と、同じ量のEMを撒いた区に、EMの繁殖を促進するために10a当り250kgの米ヌカを施用した。実験は5月の第2週に開始した。

 調査の結果、現地の放射性セシウム濃度が土1kg当たり20,000ベクレル以上もあったため、数ヶ月で水田の作付け制限基準値の5,000ベクレル以下になることを目標とし、EMの施用回数は万全を期すために週2回とした。今回の結果は19回目の散布後のものである。土壌のサンプリングは、文部科学省の環境試料採取法に従い、放射性セシウム濃度の測定は公的機関がその信頼度を認めている同位体研究所に依頼した。

続きはこちらを。

EM菌は家庭でも作る事ができます。
土の上に籾殻や竹粉を敷いてそこにEM菌を投入すると発酵状態を維持しやすいかもしれません。家の庭や畑など、少しでも放射性物質の汚染を減らしたいという方はやってみると良いと思います。

2011年9月1日木曜日

放射性セシウム:土壌からほぼ全量回収可能…新技術を開発

ニュースから。

放射性セシウム:土壌からほぼ全量回収可能…新技術を開発  

産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は31日、土壌から放射性セシウムのほぼ全量を回収できる技術を開発したと発表した。汚染土壌に低濃度の酸の水溶液を混ぜてセシウムを抽出し、微粒子状の顔料に吸着させる。東京電力福島第1原発事故では、外部に放出された大量の放射性物質による土壌汚染が問題となっているが、この処理技術を活用することで放射性廃棄物を150分の1に減量できるという。

研究グループは、福島県飯舘村の畑の地中から採取された汚染されていない土壌から放射性ではないセシウムを除去できれば、同様の方法で放射性セシウムも回収できるとして実験に着手。汚染されていない土と低濃度の硝酸水溶液を混ぜ、圧力容器内で200度で45分間加熱したところ、セシウムの100%抽出に成功した。温度が半分の100度でも約60%を抽出できたという。水溶液は繰り返して使える。

さらに第2段階で、水溶液からセシウムイオンだけを取り込む青色の人工顔料プルシアンブルーを吸着剤に活用。粒径10ナノメートル(1ナノは10億分の1)の微粒子状に加工して円筒形の装置に詰め、この水溶液を2回循環させたところ、100%吸着できた。

産総研の川本徹・グリーンテクノロジー研究グループ長は「土壌を傷めなくてすみ、抽出したセシウムを顔料で吸着できる。コストも安い。企業の協力を得て実証実験を目指したい」と話している。【安味伸一】

 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110901k0000m040119000c.html

プルシアンブルーの穴の大きさが10ナノメートルといいことですが、実は竹炭がこれと同等の性質を持っています。 

竹炭は小さな孔が無数に存在するハニカム構造(ハチの巣みたいな構造)となっています。 
この無数の孔の正体は、根から水分や養分を吸い上げる仮導管が炭化収縮してできたマクロ管とその内壁に存在する更に細かいミクロ管です。このマクロ管とミクロ管はすべて外部に通じています。 
ちょうど、非常に目の細かい管を束ねたフィルターのような構造になっているのです。 
このマクロ管とミクロ管の内部表面積は、竹炭1gあたり約300㎡にもなります。 
この無数の孔(微細管フィルター)が竹炭のすばらしい特性の源となっているのです。 
また、竹炭は天日干しなどの外部エネルギーが加わると吸着していたものを放出する還元性をもっており、人工的に造られた活性炭との大きな違いはこの還元性にあります。 
このマクロ管の穴の大きさは10~40ミクロン、ミクロ管の穴の大きさは 0.001ミクロン~0.005ミクロン。 
0.001ミクロンは10ナノメートル。
以下、いろいろな物の大きさです。(ミクロンは1/1000ミリ) 

ウラン     約0.0005ミクロン 
ストロンチウム 約0.0006ミクロン 
セシウム    約0.0006ミクロン 
乳酸菌     約8ミクロン 

放射性物質の大きさが、竹炭のミクロ管の大きさの半分から1/10程度です。 
乳酸菌の大きさが、竹炭のマクロ管の大きさよりちょっと小さい程度です。 

小さなミクロ管がたくさんあれば、放射性物質が引っかかってくれるのではないか、マクロ管に大量に住み着いた乳酸菌が、引っかかった放射性物質から出る放射線を吸収してくれるのでないか、そうすれば、その中を通った水はきれいになるのではないか、などと素人ながらに考えてるわけです。 
発酵菌による原子転換については、まだよくわかっていませんが、他の投稿でも書いているように、できたという実験もあります。できるかもしれません。

2011年8月3日水曜日

バクテリアの除染に効果 飯舘の水田、線量が大幅低下

http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2011/08/post_1647.html


南相馬市、飯舘村で微生物を活用した除染実験に取り組んでいる田崎和江金沢大名誉教授(67)は2日、放射性物質を取り込む糸状菌のバクテリアを発見した同村長泥の水田の放射線量が大幅に下がったと発表した。南相馬市役所を訪問し、桜井勝延市長に報告した。
水田の表面は毎時30マイクロシーベルトの高い放射線量だったが、7月28日には1桁台に下がっていた。水田では無害のバリウムが確認されており、田崎名誉教授はバクテリアの代謝によって放射性セシウムがバリウムに変わったとみている。
金沢大低レベル放射能実験施設で水田の土1キロ当たり447ミリグラムのバリウムを検出した。バリウムは通常、土壌からは検出されないという。今後の除染実験に使用するため、バクテリアの培養も行っている。
同村長泥の放射線量が高い湿地で根を伸ばしたチガヤも確認した。根にはカビ類が大量に付着、除染効果との関係を調べる予定。
南相馬市原町区の水田では、バクテリアと、粘土のカオリナイト、ケイ藻土の粉末を使って稲を栽培、除染効果を確認している。
報告には、実験に協力している同市の庄司建設工業の庄司岳洋副社長、庄建技術の佐藤直営業部長、高橋正則技師長が同席した。
成果は学会誌「地球科学」に発表する。



放射性物質で汚染されている地域の人に教えてあげてください。
バクテリアの培養環境をどんどん作りましょう!
家庭でもやれる方法を見つけたいですね。

2011年7月28日木曜日

光合成細菌による放射能除去

実験の考察(http://himawari-gumi.blogspot.com/2011/06/blog-post_24.html)や実験データから、複合発酵(http://himawari-gumi.blogspot.com/2011/07/blog-post.html)が良いのではないかと考えていましたが、広島国際学院大学の佐々木教授が光合成細菌でセシウムを除去できるとしています。

放射能汚染問題が拡大する中、広島国際学院大学の佐々木教授が、セシウムを除去する新たな方法を研究。それは「光合成細菌」というバイオ菌。実験では2.5グラムの放射線を出さないセシウムを溶かした500リットルの水から、3日間でセシウムを完全に除去することに成功。実用化への期待が高まる。

このニュースですね。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20110728-00000007-jnn-soci

少しでも早く汚染された水や土から放射性物質を取り除きたい、しかも、安価で簡便な方法で。そういうことを考慮して次の一手を考えてみたいと思っています。広範囲に汚染が広がっているので、費用をあまりかけずに大規模に実施できる方法が必要です。

思いつきレベルですが、光合成細菌を培養し、それが増え続ける環境を作り、その環境に汚染水や汚染土を入れる。あるいはその環境を汚染土の上に作る。

時間がかかるとは思いますが、佐々木教授の方法と似た効果が得られると思います。

光合成細菌が増え続ける環境は何がいいでしょうか?
発酵環境ということであれば、竹粉なんかが良さそうに思います。
竹には糖質やミネラルが豊富ですし、竹林には伐採が必要なほど竹があります。

浄水をするなら竹炭の粉末に光合成細菌を投入して、その中を汚染水を通過させるなんていうのが良さそうです。飯山一郎氏もこの方法をホームページに書いていますね。

調べてみたら、竹炭のマクロ管は光合成細菌や乳酸菌などが収まるサイズなのでたくさんの細菌を保持できそうです。ミクロ管はセシウムよりも少し大きいサイズなので、竹炭の中を通せばミクロ管にセシウムが引っかかるように思います。

光合成最近の培養方法は「現代農業」などの雑誌などに掲載されていますので、誰でもできると思います。
竹炭はなかなか個人では作れないかもしれませんが、少しお金を出せば購入できます。
竹粉は個人でも作れそうですね。販売している業者さんがたくさんありますから入手は容易です。

2011年7月12日火曜日

複合発酵法?

特許「複合微生物体系の複合微生物動態系解析における複合発酵法を用いた放射能・放射性物質分解処理方法」
http://www.patentjp.com/17/U/U100114/DA10001.html

要約にはこう書かれています。

課題
放射性廃棄物は、従来の科学技術では処理することが不可能であり、危険性を回避した状態で保存して、放射性廃棄物が放射線を放出して自己崩壊するのを待つものに過ぎない。

解決手段
本発明は、複合微生物体系の複合微生物動態系解析における複合発酵技術を用いて、処理槽内の酸化・変敗・腐敗を止め、すべての好気性および嫌気性フザリウム属菌群(酸化性細菌群)を抑制し、沈澱槽において固形発酵を起こさせることで、複合微生物の循環サイクルを起させ、難分解性の放射能・放射性物質に対する分解菌、分解酵素を現生、発現させ、分解消失する方法を提供するものである。


つまり、こういうことでしょうか?
微生物を使って、酸化や腐敗を防止してから、複数の微生物の集団による発酵環境を作って、その中で放射性物質に対する耐性を持ち、分解能力を持った菌や酵素を発生させることによって、放射性物質を安定した物質に変えようというもの。


複合発酵法の微生物プロセスは簡単にまとめるとこんな感じでしょうか。

1.微生物酵素と植物酵素による抗酸化効果によって酸化・変敗・腐敗を抑制。
2.好気性発酵微生物(酵母、乳酸菌など)がビタミン、ミネラル、アミノ酸などの生理活性物質を作り、大腸菌や糸状菌などの好気性有害菌を抑制。
3.通性嫌気性乳酸菌にリレーして放線菌が出現し、抗菌性物質を作り、細菌、病原菌などの嫌気性有害菌を除菌。
4.窒素固定細菌や根瘤菌が空気中の窒素を固定。
5.光合成細菌や藻類、藻菌類などの合成型の微生物が気体を培地として置換と交換を行う。

1から4のプロセスは目的の菌を発生させるための環境整備で、5のプロセスで菌を発生させる。
この方法で放射性物質を安定化させる菌を作れるかどうかは疑問です。
そういうことが起きるかもしれないとは思いますが、「やってみないとわからない」というものではないでしょうか。

こういう発酵環境は農家さんなら作れるんじゃないでしょうか?
光合成細菌や藻菌が元気よく増える状況をチップや竹炭などの上に作って、そこにゆっくりと汚染水を流すなんていうのはどうでしょうか?

チップや竹炭なら発酵菌を大量に保持できます。
飯舘村の汚染土に含まれているのがほとんどセシウム(Cs134とCs137)だそうです。
セシウムは融点が低いので、例えば土を熱して水に通せば水の中に流れ出るんじゃないでしょうか?ダメかな?
そのセシウムを含んだ汚染水を何度も発酵環境の中を通す。
有用な菌を発生させられればという条件が満たされないといけませんが。

簡単な設備を作って実験できるといいのですが。

2011年6月24日金曜日

乳酸菌の効果について〜ここまでの考察

考え方ややり方に誤りがあったら指摘をお願いします。
どんな意見も歓迎です。

放射能汚染土に乳酸菌をかけた場合、一時的に線量が下がります。2日目に35%程度下がりました。乳酸菌を投入するまえに容器の横にサーベイメーターを接して計測した値と、投入後に同じ位置と同じ方法で計測した値を比較した結果です。汚染土とサーベイメーターの間には、投入後にわずかな乳酸菌溶液の壁があるに過ぎないので、その壁が放射線を遮蔽したとしても、それはわずかなものではないかと思います。
計測した機器はROTEM社のRAM GENEです。ガンマ線のみを計る設定です。

放射性物質が多い場合は、後から後から放射性崩壊して放射線が出てくるので、その環境で乳酸菌が生き続ける・増え続ける必要があると思う。

乳酸菌投入の4日後。投入前と変わらない線量に戻りました。乳酸菌が減少しているようでガスが出ていない。どんどん後から放射性物質が崩壊して放射線を出すので当然の結果とも思います。

飯舘村で行われた専門家の説明によると、土に含まれる放射性物質はセシウム134と137がメインらしい。それらの半減期がきて放射性物質が半分に、それを繰り返して最終的には安定した原子核になり放射線量が0になる。乳酸菌が放射線を吸収するだけなら、長期間、乳酸菌を投入し続ける、あるいは生かし続ける・増やし続ける必要があるので、そのような環境を作るのは困難だと思います。自然の力を利用するなら、例えば植物と乳酸菌が協力して長期間汚染土壌に接して処理をするということが必要になると思う。

乳酸菌が放射線を吸収するだけでなく、不安定な原子核を安定させる方向に誘導するなら役に立つ。半減期を待つ必要がないから。もしそれが可能なら、乳酸菌によって処理された土が、時間が経っても放射線を出さなくなるはずですが。まだそれを確認できていません。

自然界の仕組みを使う方法なので時間はかかるはず。乳酸菌を撒いてすぐに、あら不思議放射線が!みたいにはならないはず。ただ、それでは実験にならないので、短時間に大量の乳酸菌に土をさらすようなやり方をして検証したいと思います。これが次の課題です。


これまでひまわり組が計測した放射線率は写真をこちらに掲載しています。
写真には位置情報が記録されいるので測定場所も特定できます。

2011年6月22日水曜日

乳酸菌投入した土のサンプルからの放射線の経過1

飯舘村から採取してきた土壌サンプルから出ている放射線量率の経過です。
ROTEM RAM GENEを土の入った瓶の蓋を空けて、最も土に近づけた状態で計測。
サーベイメーターの表示する値は13〜17で平均値かつ最も頻繁に表示される値がこの15という値です。


正味3リットルほどの土に対して、900ccほどの乳酸菌溶液を投入して、
何度か瓶を逆さにしたり横にしたりして乳酸菌を浸透させています。
計測場所については、このサーベイメーターで環境放射線量率を0と表示する場所です。

今回記録した数値は昨日、一昨日記録したした数値と変化がありません。
この方法ではこれが限界なのか、方法に問題があるのか。

瓶の中の土の上には1cmほど乳酸菌溶液がたまった状態です。そのために土とサーベイメーターの距離は1cmほどあります。
瓶の横でガラスを隔てて計測すると19という数値を表示します。乳酸菌溶液が浸透する前にこの位置で計測した値は29でした。(ともに数回計測した平均値)

計測日時:平成23年6月22日午前6時